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『どぎめぎインリョクちゃん』9周年おめでとう!

めでたいので描きました。

s-220529インリョクちゃん9tha

どぎめぎインリョクちゃん(公式サイト)

インリョクちゃんを描いている最中だけは20倍界王拳を使えるようになるので、
普段の絵とは桁違いの過去最高の絵を描ける…どうやって描いたんだか自分でも分からん…。
ちなみに私はインリョクちゃんの絵を描く際は常に公式のイラストを見ながら描いているので、
アニバーサリーの絵を描くために毎年5月はインリョクちゃんの公式サイトへのアクセス数がめちゃくちゃ増えます。

それと二次創作を描く際は、原作にも寄せられず自分のタッチも無くという己の下手さに酷く落ち込むのですが
インリョクちゃんだけは別物で、原作をリスペクトした上で原作に寄せることもなく
きちんと自身の作品に対する想いや心に浮かぶ光景をファンアートとして形に出来ているかなと思えたりします。
信仰心、大事。


それと3DSのeショップが来年の三月に配信終了することから、インリョクちゃん(無印)も以降は買えなくなります。
一年後の今はもう布教できなくなっているので、これが最後のつもりでこの記事でインリョクちゃんを改めて布教します。

※クソ長いです。

◆◆◆

「どぎめぎインリョクちゃん」は悪夢のような操作性で
地獄のような全50面のステージを戦う、高難度2Dアクションです。

キューピッドらしく弓矢で射った敵を結び付けて昇天させたり
二本の矢から赤い糸のトランポリンを生成して大ジャンプをしたりと、
オリジナリティの高いアクションが特徴的なゲームです。

操作性に関しては通常のジャンプが非常にクセのある挙動をしていて、
それが高難度の元凶かつ人を選ぶポイントになっていたりします。

※なお、インリョクちゃんのジャンプのマイナス要素とされている点は全て
トランポリンのアクションを最大限に活かすために調整された要素なので、
単純なマイナス要素ではなく、むしろプラス要素だとさえ思っています。
「マリオ」のようなジャンプでステージを乗り越えたり敵を倒したりするゲームではなく
インリョクちゃんは「敵は弓矢で処理してトランポリンで移動するゲーム」なので、
基本的に通常ジャンプはトランポリンの起点としての役割が大きいです。
でもってあのスローかつ強と弱のみでジャンプ後の操作をほぼ受け付けないジャンプでないと、
空中でトランポリンを生成することが難しくなります(全ての特徴に非常に大きな意味がある)。
ジャンプの挙動の意味に気づいた際は感激しました。


…オタク特有の早口…ゲーム紹介の初っ端にする話ではない…。
いや、これでもまだ我慢した。ジャンプの挙動一つとっても、まだ語りたいことは山ほどある。


まぁそんなわけで、ゲロを吐きそうなくらいに難しいけど製作者の凄まじい情熱が込められたゲームです。
それとインリョクちゃんは高難度ですが、購入者のクリア率は
この手のゲームにしては意外と低くないタイトルだと思っています。
何回ゲームオーバーになってもその面に挑み続けることが可能な上にリトライが快適なので、
死んでもテンポよく何度も挑めてしまうんですよ。
そして一度でもステージをクリアすればOKなので、数の暴力で突破できる。
これは明確な長所ですね。

◆◆◆

ゲームの展開について紹介すると、まず序盤はインリョクちゃんの操作性に苦しむことになります。
プレイヤーvsインリョクちゃんという構図ですね。プレイヤーとプレイヤーキャラクターが画面越しに戦うゲームですよ。
前述したように(全てに意味はありますが)悪夢のようなジャンプの挙動をするので、
序盤はステージの構造自体は簡単なのですが、とにかく死にます。
私が勝手に思っているだけですが、インリョクちゃんの前半はvsインリョクちゃんを主題とした作りになっている気がしています。

具体的に言うと23面がインリョクちゃんの操作技術を試される最終試験的なステージで、
25面が表のラスボスだったのではないかと。

全50面の折り返したる25面は前半の中では異質な作りで、これまでは
「インリョクちゃんの操作性が悪夢すぎて簡単なステージでも頭を抱える」という状態だったのが、
初めてステージから殺意が溢れてくるんですよ。いやー、あれはゾクゾクした。ホント興奮した。
あの殺意をちょうど前半のラストに配置したのは、どう考えても偶然ではない。
はじまりのおわりにようこそという構成なんですよ。


で、殺意にまみれた25面を突破したら、26面がその殺意を過去にしてくる。
いや、たった今やっとこさ溢れる殺意に勝利して「やった~!」と喜んでいるところなんだが?余韻が消し飛んだんだが?
みたいな。26面も、正気ではない。はじまりのおわりを超えて、おわりのはじまりへようこそという構成なんですよ。

◆◆◆

前半が表面なら後半は裏面と言える程に、ここから明確に景色が変わる。インリョクちゃんとの戦いは終わった。
「プレイヤーvsインリョクちゃん」から「プレイヤー=インリョクちゃん」となり、「vsステージ」という戦いが始まる。
え?既に地獄みたいなゲームだったのに、ここからが地獄なの?気が狂ってるの?という感じで、ワクワクして仕方ない。

インリョクちゃんのステージは、本当に殺意のバリエーションが凄いんですよ。
「なるほど、こう殺しに来るのか」と感心を通り越して笑っちゃうレベルで、多種多様なステージが襲い掛かってくる。
似たようなステージも殆どありませんし(23→48のような、明確に強化版をコンセプトとしたようなステージはある)
26面からは本当に殺意の発想に驚かされるステージばかりだからね。
「使いまわし皆無で独自の挙動を活かしまくる多種多様なステージ」という点は、間違いなく長所。
単調さが皆無の殺意のフェスティバルを味わおう。魔界はここにある。

さらに言うと30面台がバラエティに富んだ殺意であるならば、40面台はボスラッシュみたいな物だと思っています。
インリョクちゃんのステージは「技術面」や「パズル面」のようにいくつかの方向性に分類できるのですが、
各タイプの最終形態が次から次へと襲い掛かってくるんですよ。熱すぎる。集大成ですよ。
これもまた被りが殆どなく、全身全霊で作られたことが伝わってくる内容。考えれば考える程に感動してくる。

特に44面が最高で、「最も嫌いな面」と「最も好きな面」のランキングで二冠を取れる完成度で大好きです。
44面は全ての難所に明確な「答え」があるところがいい。ゲームを介した製作者との対話とでも言うべきか、
あの難度でありながら本質は操作技術皆無で突破できるという、圧倒的な作り込みが素晴らしすぎる…。


…まぁ初見じゃそんなこと考えてる余裕ないけど…初見ではお前ほんとアレだぞいい加減にしろよとしか思えないけど…。

◆◆◆

また、この手の横スクアクションはボス戦で違った方向性の操作を要求されて
つまらなく感じてしまうこともあると思うのですが、インリョクちゃんのラスボス戦はめちゃくちゃ面白い。
まさしく死闘という感じで、まだか!?まだ死なない!?もう限界だよ!!みたいな戦いを味わえます。
ラスボスさんの体力が見えないのが良いんですよ。おかげで本当に終わりが見えない死闘になる。
ちなみにラスボスさんの体力自体は理不尽さの無い普通の量です。
初クリア時点では大ダメージの攻撃をする余裕なんて一切無いことが、死闘となる最大の要因ですね。

それとラスボス戦は「ラスボスさん撃破時に三本目の矢を射っているとフリーズする」というバグがあった気がします。
気を付けましょう(初見で気を付けるのは無理だと思う…)。

◆◆◆

そんなわけで、vsインリョクちゃんからvsステージとなり、また殺意のバリエーションに心が震える激アツゲームです。
ただ理不尽に異常な難度にしたのではなく、独自の挙動を活かしまくったステージをお出ししてくるところが素敵です。
ちなみにクリア時に最も多い感想は「二度とやるか!」ではないでしょうか。私もそう思った一人です。

ただ、一周遊んだことで恐ろしく鍛えられたことを実感するために、二周目は遊んでみて欲しいですね。
インリョクちゃんのステージの難度はイカれた上昇曲線を描いているのでプレイ中に上達を殆ど実感できないのですが、
二周目を遊ぶとあんなに苦戦したはずの序盤を問題なく突破出来て、ここで初めて上達を実感できるというか。
これを味わうことなく終わるのは勿体ないので、「二度とやるか」と言いつつも是非とも二周目を遊んで欲しいです。

◆◆◆

これ全く布教になっていない気がする…という非常に読みづらい文章になりましたが
(というかこんなもん読んでる人いないよ、好き勝手に想いを吐き出してるだけなんだから)、
たとえ怖いもの見たさであっても興味を持って買って下さる方がいたら嬉しいです。
最初にも書きましたが3月末で買えなくなる3DSダウンロードソフトのオリジナルタイトルなので、
遊んでみたくなった方は今すぐに購入して欲しいです。
買っておくものリストを作っている方も、とりあえず入れておいて下さい。


それと『どぎめぎインリョクちゃん』にはvita版が出ていて
そっちが3DS版のステージも収録した完全版だから、3DS版は別に買わなくてもいいのでは?
と考える方がいるかもしれませんが、それは完全に間違いです。
断言しますが、3DSのオリジナル50面に関しては、3DS版こそが完全版なんですよ。
私は狂ったようにvita版の3DSステージを遊び続けた人間なので、だからこそこれだけは譲れない。
むしろvita版を持っている方も3DS版を買っておくべき。

まず、vita版と3DS版はインリョクちゃんの挙動が異なるんですよ。
天使の羽と空中ホールドの有無という大きな変更だけでなく、
トランポリンジャンプの大きさや壁に刺さる矢の仕様まで手を加えられています。
これ自体は「vita版も誰も気づかないような細かい調整がされていて、相変わらず情熱が凄い…!」と唸る点なのですが、
それと同時に「3DS版のステージの構成は、3DS版の挙動で遊ぶことで最も活きる作りだった」と感じています。
細かなジャンプの長さや隙間へ打ち込む矢の挙動などが、3DS版の方が噛み合っているというか。
なので、3DS版の50面に関しては3DSこそが完全版。vita版は溢れるサービス精神でオマケとして収録してくれたと言うべきか。
ちなみに私はそのオマケを一番遊んだので、サービス精神に心から感謝しています…ありがとう…。

◆◆◆

最後にオマケというか、制作者の情熱が伝わってくるその他の要素を何点か。

まずインリョクちゃんは3DSの『テーマ』も100円で好評発売中です。
SE(ボイス)やアニメーションも搭載されている完成度の高い作りで、とても嬉しくなりました。
こちらも三月末で買えなくなるので、今すぐ買いましょう。
テーマショップは地獄のようなUIをしていますが、気合いで遡ってください…。

◆◆◆

さらに3DSのインリョクちゃんは、アップデートが行われています。
これは「new3DSで遊ぶと不具合が起きる」というバグへの対応で(セガ3D復刻シリーズなどにも同様のバグがありました)、
new3DSよりも先にソフトが発売されていた上に、ハッキリ言ってあまり売れていないと思うので
対応は難しいだろうな…と思っていたら修正してきた奇跡のアップデートです。

その時点でインリョクちゃんをnewで遊んで困っていた人って地球に一人か二人くらいしかいなかった気さえするんだけど、
マンツーマンアプデとかマジでどうなってんだよ…という。いや本当に、マジでどうなってんだ…。
さらにバグの修正だけでなく微妙に読み込み等が改善されていたらしく、ガチのアプデという…なんなのその情熱…。

なお私はそのときは初期型の3DSで遊んでいたのでバグには遭遇しておらず、
これらはインリョクちゃんのトッププレイヤーの方から聞いた話です(その方がガチ勢で、私はエンジョイ勢です)。

◆◆◆

さらにインリョクちゃんは体験版が配信されているのですが、これが実質的に追加DLCとも言うべき作りだったりします。
体験版専用のオリジナルステージな上に、本編では最弱キャラクターと化していた中ボスさんが
本編から圧倒的に強化された真の実力を発揮するステージ構成だったり、
さらに最終ステージのメッセージが明らかにこれまで遊んでくれた人へ向けた物だったりと、
どう考えても「未プレイの人に触れて貰う体験版」ではないんですよ。
追加DLCを作ることを想定していなかったから体験版を実質的な追加DLCとして活用してくるとか、情熱がカンストしすぎでしょ…。

ちなみに最強と化した中ボスさんはそのコンセプトが後のvita版へと引き継がれたので、
体験版は冗談抜きに「どぎめぎインリョクちゃん1.5」とでも言うべき内容です。誇張しているわけでなく、本当に凄い。

あとこれは毎回言っているのですが、もしインリョクちゃんをswitchやsteamへ移植する場合、
vita版のベタ移植ではなく「3DSの体験版ステージ」も追加した内容にして下さい…!
3DSの体験版はプレイ回数に制限があり、30回しか遊べないんです…!
6面だけの短いタイムアタックにも挑めるというのは気楽に遊べて良いと思いますし、
オマケとして収録をして頂けるよう、どうかお願いします…アークシステムワークスの人は絶対にこんなところ見てないけど…!

私は未だに「まぁインリョクちゃんはそのうち移植されるでしょ…」と確信している人間なのですが、
3DSの体験版ステージが収録されるかどうかについては不安で不安で仕方が無くて、
移植の際は絶対に補完して下さい…と毎回言い続けています…遊べなくなるので補完して下さい…!

◆◆◆

ここから数年後にvitaで続編が出たりと、何度も言いますが製作者の方の情熱が凄いゲームです。
インリョクちゃんはガチ勢の方のやり込みが凄い作品ですが、
そのやり込みを受け止めるだけの作り込みがあったからこその作品だったと思っています。愛に溢れた作品ですよ。

ちなみにvita版が出たのは賛否の「否」も含めてネット上で話題になったことも影響していたと、
製作者の方に直接お聞きしたことがあります(過去にTGSで製作者の方にお会いしました)。
これ、恐らくリップサービスではないんですよね。
それについてはvita版のスタッフロールにも記載されていて、さらにインタビューもあります。

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記事

アークDLチームへのロングインタビュー。ローカライズや予算管理、『サバクのネズミ団!』開発秘話に迫る - 電撃オンライン

※リンク先から引用しています
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この、「色々な思惑」「目指している方向性」という言葉、心の底から理解できます。
気が狂ってるのかと言いたくなる難度のゲームですが、遊べば遊ぶ程に、「理解」できてくるんですよ。
単に上手くなったという話ではなく、ステージの意図が、挙動の目的が、分かってくる。
インリョクちゃんは間違いなく人を選ぶゲームですしクソゲーだと仰る方も沢山いますが
(インリョクちゃんへの不満は間違いなく遊んだ上での物なので、それ自体に口を挟むつもりはありません)、
それでも、凄まじい情熱が込められたゲームであることは、誰にも否定できない事実だと思っています。

続編では3DS版の評判があったり公式サイトでも高難度を売りに宣伝をしたりと
「覚悟完了した人しか購入していない」という形になったこともあり評価が上がったのですが、
3DS版発売当時のInstagramのアーク公式の宣伝や制作者の方の告知を見る限り、
その時点で難しいことを売りにしたゲームだったみたいなんですよね。想定外に難しくなってしまったとかではなく。

それと製作者の方は大好きなゲームとして「バブルボブル」をたびたび上げているので
自身も挙動にクセのあるアーケードライクな作品を作ってみたかったというのも
「思惑」や「方向性」の一つだったのではないかと考えています。
私がインリョクちゃんのことを考えすぎて頭がおかしくなってしまったのではなく、本当に素晴らしいゲームなんですよ…。



というわけで、素晴らしいゲームなので買って下さい!今すぐ買って下さい!こういうの、買うの忘れるから!
というか熱が冷めると買わなくなるから!今すぐ買いましょう!あとテーマを買って体験版も落としましょう!
体験版は実質クリア後の追加DLCなのでクリア後に遊びましょう!3DSのゲーム、もう買えなくなるんですよ!
インリョクちゃん未購入でここまで読んだ人、たぶんいないけど!



…改めて、インリョクちゃん9周年おめでとう!

おしまい



◆◆◆

書き忘れたので最後に改めて
「インリョクちゃんのジャンプの問題点が如何に必須の要素であるか」
を書きますが、まずインリョクちゃんのジャンプの問題点は

1:ジャンプが死ぬほどスローモー。マリオの水中面みたいな挙動でクセが強すぎる。

2:ジャンプ中の左右の操作が雀の涙ほどしか効かず、跳びすぎた際の調整が難しい。

3:ジャンプの大きさが大と小の二種類しかない。多くのゲームは押した長さ=ジャンプの長さなので、やはり調整が難しい。

大まかに言うと、この三つです。

◆◆◆

で、まず1について。

インリョクちゃんをプレイして最も苦戦する要素は、やはり赤い糸によるトランポリンの生成ではないでしょうか。
技術面の象徴たる23面と48面の上りを思い出して頂ければわかるように、インリョクちゃんの空中トランポリンは難しい。
何が難しいって「ジャンプ→空中で矢→反対側へ矢」の操作を空中でほぼ平行になるように、
ジャンプの頂点近くの一瞬で入力しなければならないのが難しい。

そして想像して欲しいのは、「もしインリョクちゃんのジャンプがスローじゃなかったらどうなっていたか」という話なんですよ。
あのもっさりした挙動でも空中で二発矢を射る操作は難しいのに、キビキビしたジャンプになっていたら地獄なんてもんじゃない。
というわけで、インリョクちゃんのジャンプがスローなのは「空中で矢を二本射る猶予を生むため」です。
インリョクちゃんがトランポリンアクションを主体としたゲームである以上、あれはどう考えても必須の挙動になる。

ちなみに48面のようなクライマックスでない限り、実は空中で二本同時に射らなければならない場面は少ないです。
実際は「素のジャンプをして頂点近くで一本射る→そのまま着地→次は逆方向を向いてジャンプして頂点近くで一本射る」という
「一本だけ先撃ち」をしておくことで、テクニックゼロでも綺麗なトランポリンを作れます。
インリョクちゃんは技術よりも気づきの重要度の方が圧倒的に大きなウェイトを占めている作品なので、
多くの難所は技術不要で突破できる解法があったりします。
あと最難関の48面は技術というよりもリズムを体に叩きこむ方が近道だと思っています。

◆◆◆

二つ目。ジャンプ中に左右の入力が殆ど効かない件。

これも空中のトランポリン生成時の矢の入力を想像して欲しいのですが、
まず空中トランポリンの基本的な操作は「ジャンプ→矢を正面に射る→反対側のキーを入力→二本目の矢を射る」となるはず。

この「反対側のキーを入力」の部分が重要で、もしジャンプ中に左右の入力が効いてしまうと
二本目の矢を射るためのキー入力でインリョクちゃんの位置がブレまくってトランポリンの位置制御がメチャクチャになります。
トランポリン発動直前でインリョクちゃんの位置が動くと狙った位置へはまともに跳ばせなくなるので、これも絶対に必須です。

ちなみに跳びすぎた際の空中制御に関しては、3DS版では「空中ホールド」、vita版では「天使の羽」を使うことにより
空中で緊急停止出来るので、実は空中制御は素の操作で対処できていたりします。
なお動きのキレとしては天使の羽よりも空中ホールドの方が強いです。キレッキレです。
これは3DS版だけの特徴なので、是非とも遊びましょう。使いこなせると空中戦の実力が三段くらい跳ね上がります。
空中ホールドは「空中で現在向いている方向とは逆方向のキー+LorR」です。これで横への移動をロックできます。

◆◆◆

三つ目。ジャンプの飛距離がボタンを押した長さに比例するタイプではなく、大と小の二種類しかない。

これもトランポリンの話になりますが、まず「空中で二本矢を射る」という操作をするためには
基本的には最大ジャンプが必須です。小ジャンプではトランポリンを作る猶予は殆ど無い。
というわけで、もしインリョクちゃんのジャンプが押した長さに比例するタイプだった場合、
「トランポリン生成のための操作中は、ずっとジャンプボタンを押しておく必要が生まれる」ということになります。

ただでさえ難度の高い空中で二本矢を射る操作の最中に、さらにジャンプボタンも押しっぱなしでなければいけなくなる。
ジャンプボタンを離すことなく正確に矢を射るというのは、どう考えても難度が跳ね上がる。
てことで普通に押したら最大ジャンプが発動する今の形が正しい。
小ジャンプの入力猶予がかなり短いのも、ジャンプボタンを押したら即座にトランポリンの操作に入れるようにという考えからだと思う。

◆◆◆

そんなわけで、インリョクちゃんのジャンプは間違いなく欠点とされる要素の全てが
ゲームを成立させるために必要とされる要素なんです。

例えば「海腹川背」というゲームは主人公の川背さんの素の運動性能が極端に低く作られていますが、
あれは「ルアーとロープを使ってステージクリアを目指すゲーム」なので、川背さん本体の性能は特に問題とされていません。
インリョクちゃんも、それと同じというか。
敵は遠距離から矢で昇天させる。硬い敵は巻き込む。移動はトランポリンを決める。そのために作られた挙動です。


だから一切問題ないと言うつもりはなく、酷いと感じるのは事実なのだから言われるのは仕方がないとは思う。
ただ、インリョクちゃんはマリオのような通常のジャンプで敵を倒しステージを乗り越えるゲームではなく
弓矢で敵を射りトランポリンを生成してクリアを目指すゲームというコンセプトに全力で向き合った結果の挙動であり
制作者の情熱の結晶であるということだけは伝えたくて、毎回「ジャンプの挙動のあれやこれやは必要な要素なんですよ!」と言っています…。

本当に毎回同じ話しかしていないから、何度も同じ話をする老人みたいになってるね…。

追記おわり
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